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睡眠不足はがん細胞増殖手助け?/森田豊の健康連載(日刊スポーツ)

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睡眠不足はがん細胞増殖手助け?/森田豊の健康連載
[元記事]
<ドクター森田の「健康になりなさい!2019」(36)>
「睡眠負債」とは、わずかな睡眠不足でも、毎日積み重ねていくと、まるで借金のように増えていくことを言います。最近の研究で、その睡眠負債は脳のパフォーマンスの低下にとどまらず、さまざまな病のリスクを高めていることがわかってきました。
今、注目されているのが、睡眠とがんの関係です。2014年に米シカゴ大学が行った研究では、実験的に睡眠を不足させたマウスでは、がん細胞が増殖しやすくなることがわかりました。本来ならがん細胞を攻撃するはずの免疫細胞が、睡眠不足の場合、がん細胞の増殖を手助けするようになる可能性が見えてきたといいます。
実験を行った研究者は、今回の研究はマウスを特殊な方法で睡眠不足にしているので、この結果をそのまま人間の睡眠負債に当てはめられるかどうかは議論の余地があるとしながらも、人間でも同じことが起きている可能性が高いと指摘しています。
睡眠負債は、免疫システムの働きに影響を及ぼし、結果としてがんのリスクを高めている可能性が見えてきました。東北大学が、女性2万3995人を7年間追跡し、睡眠時間と乳がんの発症リスクの関係を調べた研究では、平均睡眠時間が6時間以下の人は、7時間寝ている人に対して乳がんのリスクがおよそ1・6倍になることがわかりました。
もう1つ注目されているのが、睡眠負債と認知症のリスクとの関連です。スタンフォード大学の西野精治さん(睡眠生体リズム研究所長)らは、マウスを使った実験で、睡眠中にアミロイドベータと呼ばれる脳のごみが排出されることを突き止めました。アミロイドベータは、認知症の最大の原因であるアルツハイマー病の原因物質ともいわれており、発症の20~30年前から蓄積するとされています。ということは、働き盛りの時期に十分な睡眠をとっていないと、数十年先に認知症になるリスクを高める可能性があるわけです。
では、睡眠負債はどう「返済」するか。単純に「これまでより長く寝る」。平日の睡眠時間を今よりちょっとだけ多めにし、週末も同じ時間をキープすることです。週末の寝だめは生活リズムを乱し、平日の睡眠に支障が出て、かえって負債を増やしがちです。
◆森田豊(もりた・ゆたか)1963年(昭38)6月18日、東京都生まれ。秋田大医学部、東大大学院医学系研究科修了。米ハーバード大専任講師を歴任。現役医師として活躍すると同時に、テレビ、ラジオでコメンテーターとして出演多数。テレビ朝日系の人気ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の医療監修をドラマ立ち上げの時から務め、今年10月に新シリーズを迎える。気分転換は週2回のヨガで、15年あまり継続。インスタグラムdoctormorita、ホームページmorita.proなどで情報発信中。

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