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キャリア発表会 現地で取材させて(アスキー)

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キャリア発表会 現地で取材させて
[元記事]
COVID-19ウイルス感染対策でイベントを「ライブ配信のみ」にする例が増えている。まもなくキャリアの発表会がひかえている。現場でしか得られない情報があるので各社には取材ができる環境を検討してほしい。【もっと写真を見る】

 全国の学校が一斉に休校。スポートイベントは無観客試合、イベントは中止され、テーマパークも一時休園になるなど、大人数が集まらないような対策が打たれている新型コロナウイルス(COVID-19)感染症騒動。
 
 毎年2月にスペイン・バルセロナで開催されている世界最大級の通信展示会「MWC 2020」も2月12日に中止が決まった。世界中、特に中国から多くの人が集まるだけに無理もないだろう。
 
 ただ、筆者はキャンセルしてもほとんど返金されない航空券と返金不可のホテルを予約していたため、バルセロナに渡航した。
 
 念のため、MWCが本当に中止されたのかを会場で確認しつつ、唯一、新製品発表会を開催したファーウェイの取材ができたのは収穫であった。
 
■ソニーはビデオ配信で新製品を発表
 ただ、ファーウェイの新製品発表会は、300名ほどのメディア関係者が集まったものの、ほとんどがヨーロッパの記者であった。アジア圏からは日本のフリーランスが10名程度、参加しただけにすぎない。しかも、新製品発表会に参加するには、事前に体温測定を求められたのだった。
 
 発表会は、ファーウェイのデバイス部門トップであるリチャード・ユー氏がプレゼンしたのだが、事前にビデオ収録した映像が流されただけであった。
 
 プレゼン終了後にタッチ&トライ会場がオープンし、記者は実際に発表された製品を試し、撮影する機会が与えられた。
 
 例年MWCで新製品を発表していたソニーは、YouTubeによるビデオ配信で新製品「Xperia 1 II」を披露した。あらかじめ、ソニー本社で収録した岸田光哉社長によるプレゼンを流したのであった。
 
 ソニーにおいては、日本のキャリアがXperia 1 IIを採用する計画となっている。
 
 3月には日本のキャリアによる5Gサービスの記者会見が続々と予定されている。このタイミングを逃すわけにはいかず、YouTubeによるビデオ配信形式の発表に踏み切ったようだ。
 
 そんななか、頭を抱えているのがキャリアやメーカーの広報担当者だ。
 
■キャリアの発表会もライブ配信のみに?
 3月には、5Gスタートを控え、大規模な記者向け発表会を計画しているキャリアがある。また、新製品発表会を開くメーカーもあると聞く。彼らとしてみれば「どのような形式で発表会をやればいいのか」で悩んでいるのだという。
 
 政府が「不要不急の外出は避けるように」というなか、ホテルの宴会場に何百人という記者を集めていいものなのか、という点が議題に上がっているという。
 
 10年に一度という、通信の世代が変わる一大イベントである5G開始。メディアを集めて発表会をやるはずが、そうも言ってられなくなってきた。
 
 ホールなどに数百人を集め、プレゼンし、タッチ&トライをするというのは世間体的にもはばかられる雰囲気が醸成されてしまった。
 
 すでに3月に記者向けイベントを開催すると告知している企業は、表向きは「記者発表ライブ配信」と銘打ち、3月何日何時からライブ配信をすると案内しつつ、「原則、ライブ配信を見てほしいが、発表会の現場に来て取材してもいい」というスタンスだったりする。
 
 これであれば、会場に来たくない記者やそもそも会社から外出を止められている記者はライブ配信を見ればいい。一方で、現場での取材を希望する記者は、生で社長のプレゼンを聞きつつ、関係者にもコメントを取れるようになる。
 
■現場で取材できる環境を検討してほしい
 実際のところ、企業が発表するリリースベースの内容で記事を書こうと思えば、現場に行かず、配信される映像さえ見ればいい。下手をすると、映像を見ずにプレスリリースだけで原稿は書けてしまう。
 
 編集部など、とにかく速報やニュース記事をアップし、伝えるだけであれば、これでまったく問題はない。
 
 しかし、自分のような記者は、速報などは編集部が書いてしまうため、それでは用なしになってしまう。自分の場合は、現場に足を運び、社長に直接質問したり、関係者と立ち話をして、面白い話をなんとか聞き出して、コラムに落とし込むのが必須だったりするので、「すべて映像配信のみ」となると、商売あがったりだったりるするのだ。
 
 今回のMWCも、ファーウェイは映像配信をやっていたので、日本にいても新製品の情報は手に入れることができた。しかし、実際に無理してバルセロナまで行ったところ、日本人記者が多く詰めかけるということで「リチャード・ユー氏が日本のメディアに対してのグループインタビューに応じてくれる」ということになった。
 
 やはり、現場に行くと、映像配信だけでは手に入れられない情報が転がり込んでくるものなのだ。
 
 これから発表案件を抱えている企業の広報担当者の方には、ぜひとも発表会は映像配信しつつ、リアルの現場も取材させてほしい。映像には流れない、社長や幹部、担当者の生の声を聞けるようにしてほしい。
 
 もちろん、参加する側としては、ウイルスに感染しないよう、睡眠と食事はしっかりととり、万全の体調で参加するし、マスクの装着、手の消毒も欠かさない。
 
 「読者が面白いと思ってくれるニュース」を伝えるために、ぜひとも、企業の広報さんには、どんな形式でもいいので、現場で取材できる環境を検討してもらいたいものだ。
 
 
筆者紹介――石川 温(いしかわ つつむ)
 スマホ/ケータイジャーナリスト。「日経TRENDY」の編集記者を経て、2003年にジャーナリストとして独立。ケータイ業界の動向を報じる記事を雑誌、ウェブなどに発表。『仕事の能率を上げる最強最速のスマホ&パソコン活用術』(朝日新聞)など、著書多数。
 
文● 石川温 編集● ASCII

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