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本田圭佑氏子会社が進めるスポーツ育成年代へのデータ活用、DX推進(アスキー)

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本田圭佑氏子会社が進めるスポーツ育成年代へのデータ活用、DX推進
[元記事]
スポーツの現場で導入が続くデータ活用、育成年代の活用法と課題とは。【もっと写真を見る】

 スポーツの現場でのデータ活用が進むのは、トップチームだけでなく育成年代も例外ではない。日本スポーツアナリティクス協会(JSAA)が2020年2月1日に都内で開催した年次イベント「(SAJ2020)」では、育成期のデータ活用の現状と課題について、SOLTILO Knowsの本田洋史ゼネラルマネージャ、NTTコムウェアでビジネスインキュベーション本部 BI部を務める中里英剛統括課長が語った。
 
 SOLTILO Knowsは、サッカー選手で実業家の本田圭佑氏のSOLTILOを親会社とし、GPSを用いたスポーツ向け機器の開発と販売をしている。創業は2017年、2019年1月より営業活動をスタートした。ウェアに本体を装着し、心拍数、GPSを使った走行距離/スプリント/最高速度など大きく2種類のデータを取得している。心拍数とGPSを利用したデータを組み合わせ、どのぐらい乳酸が発生しているか、カロリー消費量などのこともリアルタイムで確認できる。
 
 狙うのは、育成年代への導入だ。「育成期でもデータを大切に扱っていこうという流れがある」と本田氏。高校(部活)とJユース(下部組織)がメインターゲットで、提供開始からわずか1年で70チーム(高校、Jリーグ下部組織)が導入しているという。
 
 スポーツにおけるデータ活用は始まった段階であり、育成ではまだ例が少ない。選手は部活や下部組織に属しており独自の課題があるが、Knowsでは「誰にが理解できるデータを作る」というビジョンの下に、低価格化を進めた。ハードウェアとソフトウェアの両方で簡素化することで手が出る価格帯のデバイスを実現した。
 
 次のステップは「数値と根拠を出すこと」と本田氏、「デジタルとスポーツの組み合わせは日本全体で見てもこれからという段階で、基準がない。どうやったらより効果的なトレーニングができるのかの基準を設けたい」と続ける。それが、データを活用したプログラム、データを活用した指導ができるトレーナーの育成という2つに結びつくだろう、とみる。
 
 育成期でデータを活用したトレーニングをすることにより、怪我の予防につながるだけでなく、「根拠に基づいたトレーニングができる」と本田氏。指導者の感覚に頼ったトレーニングでは、長時間化(オーバートレーニング)、負荷がかかっていないトレーニングになっていることがある。「数字により可視化することで、試合に近い負荷をかけて短時間で効率よくトレーニングを行えるようになる」(本田氏)。これを、NTTコムウェアの中里氏は「スポーツ版働き方改革ですね」と喩えた。
 
 トレーニングの効率だけでなく、選手も指導者も納得した上で試合に臨むことができるようになった、モチベーションが上がり同じポジションの選手と比較するなどの相乗効果も生まれているとのことだ。
 
 一方で、課題は多い。
 
 最大の課題が、「予算の確保」だ。デバイスの価格は下げたものの、そもそもデジタルはこれまでにはなかった予算だ。学校から与えられている予算からの捻出が難しいとなると、部費を値上げする必要がある。保護者に説明会を開いたり、OB会に説明することもあるという。スポーツを新規事業とし、その中で育成・教育を柱の1つにしてビックデータ活用の取り組みを進めているという中里氏も、なぜデータを活用するのかを保護者に説明する機会が少なくないとのこと。「勝つため、オーバートレーニングや怪我を防ぐため、と2つがあると説明している」と述べた。
 
 予算確保をクリアしたら、次の課題は「ツールを使うことができるスタッフ(分析官)の不足」だ。高校のサッカー部の場合、監督やコーチは授業もあり時間がない。設定に時間を取られる、収集したデータをまとめるなどの作業が足りないと本田氏は課題を指摘する。
 
 最後は「適切なフィードバックができない」だ。例えば「1試合の走行距離が12キロ」というデータが得られたとして、これをどう理解して、トレーニングを変えるなど次につなげるのかの部分だ。「これなしには、データやツールは普及しない」という肝の部分だが、「ツールを使用するスタッフが不足している中で、どうやってフィードバックをするのか」と本田氏は悩みを明かす。ここでは、NTTコムウェアなどと協力し、分析ソフトなどを使いながら乗り越えていきたいという。
 
 なお中里氏のNTTコムウェアでは年代別のパフォーマンスデータを集計しているが、これにより選手が自分と同年代の選手と比較したり、上の年代と比較するなどして目標設定がしやすくなる、と述べる。「サッカーなどフィジカルな世界での全国統一模試のようなものがあるといいのでは」と中里氏、それに向けた取り組みを進めていると明かした。
 
文● 末岡洋子 編集● ガチ鈴木/ASCII編集部

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