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iPadでリモートワークはできるがオンライン授業はまだ先だ(アスキー)

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iPadでリモートワークはできるがオンライン授業はまだ先だ
[元記事]
新型ウイルス感染対策で、中国ではタブレットなどを使うオンライン授業が始まった。日本でもiPadだけでリモートワークはできるが、自宅学習は環境が未整備だ。【もっと写真を見る】

 2020年の元日に、こんなことが起きると予想していた人がいたでしょうか? 新型コロナウイルスの感染拡大で、中国だけでなく韓国、イタリア、日本へと感染が拡大しており、今まさに米国での市中感染が広がりを見せはじめたタイミングです。
 
 筆者は今年の正月休みに大風邪をひき、40度近い熱に4日間伏していました。救急病院で診察してもらいましたが、「インフルエンザではない」ということで通常の風邪の対処しかしてもらいませんでした。
 
 中国で新型コロナウイルスが認知されたのも12月で、当初は当局によってもみ消されていました。その間にも中国から日本への旅行客は渡ってきており、今思い返すと、おそらく日本にもそのタイミングで既に新型コロナウイルスは上陸していた可能性もあり、もしかしたら新型コロナウイルスによる高熱だったのかもしれません。
 
 また、筆者は1月中旬の2日間、中国・深センに出張していました。春節前で人の移動が大規模ではなかったとはいえ、深センは中国の製造の一大拠点。湖北省にあるサプライヤーが訪れることだって日常のはず。幸いなことに特に症状もなく日本に帰国し、翌週米国へと出張しましたが、やはり単に症状がなかっただけという可能性が否定できません。
 
 これが、今回の感染症で厄介なところです。
 
 すでにアップルだけでなく、様々なテクノロジー企業が業績を下方修正しており、様々なカンファレンスも中止となっています。グーグルのクラウド製品や、アドビのデジタルマーケティング部門、フェイスブックの年次開発者イベントなどは既に中止が発表されました。
 
 また3月3日にはツイッターが世界中の社員に対して在宅勤務を原則とし、感染拡大が続き学校などが休業となっている韓国、香港、日本の社員は在宅勤務が義務化されました。日本では休校が要請され、朝10時ごろでも子どもとお父さんが近所をジョギングしている姿を見かけるなど、急な1ヵ月の非日常の過ごし方を組み立てる姿が急務となっています。
 
●中国ではiPadに需要、供給不足の可能性も
 中国では2月上旬の春節休みを延長する形で学校の閉鎖が続いています。そこで自宅での学習を支援するため、バイドゥやアリババなどの巨大テクノロジー企業が通信インフラ企業とともに、インターネット授業配信の仕組みを急速に完成させました。2億人近い子どもたちが、インターネットを通じて学習を継続できる仕組みを整えています。
 
 そのため、スマートフォンではなく画面が大きなタブレットへの需要が一時的に高まることが予想されています。スマートフォンの1人1台化も進んでいましたが、教材としてのタブレットも1人1台の必携ツール化していくかも知れません。
 
 ただし問題は製造面。アップルはiPadを含む中国国内での製造能力を、通常ジの3割程度までしか回復できていないと伝わってきます。そこに自宅学習向けの特需が押し寄せる場合、供給不足に陥ってしまう可能性が考えられます。
 
 このことは日本も無関係ではありません。日本は新学期である4月に向けて、学校や個人が学習向けのデバイスの購買を進めていきます。また企業も、4月からの新しい年度に向けて、導入を進めるタイミングにもなります。
 
 これとiPadの中国での需要の高まり、そして製造能力の制限が重なることで、日本の教育機関や企業などの大量導入需要に応えられない可能性が出てきてしまいます。また日本では企業が在宅勤務を推奨し、また学校が休業となって自宅学習化が進むにつれ、やはりiPadに対する需要が大きくなるでしょう。
 
 3月3日現在、日本のストアではiPad Airの256GB Wi-Fiモデルで、納期が2週間程度に伸びはじめています。また日本のAmazonでもiPad AirのゴールドモデルやiPad Pro 11インチ、12.9インチの多くのモデルを中心に「在庫切れ・入荷未定」となっています。
 
 普段だったら在庫切れになってきたら「そろそろ新モデル?」なんて勘ぐるタイミングですし、3月というタイミングもぴったりなのですが、今年の場合は新モデルに加え、
 
・ 中国などでの需要の高まりで品薄状態
・ サプライチェーンや組み立てなど、中国の製造能力の回復に遅れ
 
 という2つの可能性も考えられます。
 
●iPadはリモートワークに強い
 さて、筆者は仕事の大半をiPad Proで過ごしている「#iPadOnly」実践者です。この原稿はもちろん、メール、Slack、Twitter、ニュース収集、ドキュメント編集、画像作成、ビデオ編集などをiPadで行なっており、2月はほとんどMacを起動しませんでした。
 
 いくら自宅で仕事をしろと言われても、家族がいればままなりませんし、ダラダラと時間をかけるよりは集中して一人で仕事をして、早めに家に戻って家族の時間を作り出した方が効率的です。
 
 一方、近所のカフェなどを訪れると、店内は同じようなリモートワークの人たちであふれかえっており、せっかく通勤を避けたり、職場に人が集まることを避けて感染リスクをおさえようというのに、結局カフェが感染源になってしまっては意味がありません。
 
 幸い、だんだん暖かくなってきて、ひだまりのテラス席で仕事をしながら過ごすこともできるようになってきました。ここなら、混雑するカフェでの感染リスクから離れることができます。
 
 そうしたとき、ノートパソコンを持ち出すよりiPadの方が有利な場面を発見しました。
 
 昼間の屋外は、晴れていても曇っていても室内より明るいものです。それでも画面が見えるようにするためデバイスの多くは画面の輝度を上げて対応しようとします。すると、バッテリーをより早く消費してしまい、仕事の時間が短くなってしまいます。筆者の手元にあるiPad Proでは、晴れている昼間の屋外でも半分の輝度で十分視認性を確保でき、その明るさで10時間の持続時間をカタログに掲載しているため、電源がない屋外席でも安心して仕事ができます。
 
 ちなみに、iPadOSでサポートしたダークモードはオフにした方が、屋外で輝度を抑えた表示で見やすいと思いました。同時に、屋外席はWi-Fiが弱いこともしばしば。セルラーモデルを選んでおくことで、iPad自身が通信できるため、こちらも仕事に支障が出ません。
 
 あとは本当にアプリ次第ですね。コミュニケーションに関連するアプリのほとんどはiPadのネイティブアプリとして提供されており、ウェブアプリも多くは内蔵されているSafariで問題なく動くようになりました。
 
 あとは、花粉症対策が、筆者にとっては屋外作業の最大のネックになっています。
 
●日本の在宅学習はまだまだ先
 こうして考えてみると、iPadと仕事の環境は、普段どんな作業をどんなアプリでこなしているか次第で、意外と対応範囲が広いように感じます。その一方で、日本におけるiPad学習はどうでしょう。
 
 熊本市立の公立の小・中学校でのiPad導入事例もあり、着実に進んでいますが、あくまで教材としての活用であって、iPadだけで学習が完結する環境を整備しているわけではありません。
 
 国のGIGAスクール構想では小中学生1人1台の環境整備を謳っていますが、iPadだけで学習が進められる環境は、日本においてはまだまだ先であり、それまではこうした非日常、有事に教育が止まってしまう自体は、続いていきそうです。
 
 
筆者紹介――松村太郎
 1980年生まれ。ジャーナリスト・著者。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。またビジネス・ブレークスルー大学で教鞭を執る。モバイル・ソーシャルのテクノロジーとライフスタイルについて取材活動をする傍ら、キャスタリア株式会社で、「ソーシャルラーニング」のプラットフォーム開発を行なっている。
 
公式ブログ TAROSITE.NET
Twitterアカウント @taromatsumura
 
文● 松村太郎 @taromatsumura 編集● ASCII

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