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SAPジャパンの2020年ビジネス戦略会見、新社長が今後の抱負を語る 現社長は退任あいさつ(Impress Watch)

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SAPジャパンの2020年ビジネス戦略会見、新社長が今後の抱負を語る 現社長は退任あいさつ
[元記事]
 SAPジャパン株式会社は19日、2020年のビジネス戦略について記者会見を開催した。【この記事に関する別の画像を見る】 会見には、現在、代表取締役社長を務める福田譲氏と、4月1日より同職に就く常務執行役員 インダストリー事業統括 鈴木洋史氏の両氏が登壇し、実質鈴木氏の就任会見と福田氏の退任会見を兼ねたような場となった。
 福田氏は、SAPジャパン初の生え抜き社長として、2014年に同職に就任した。国内の売上は過去5年間で1.5倍成長しており、福田氏のリーダーシップの下、SAPジャパンは順調に業績を伸ばしてきた。2019年のSAPジャパンの総売上は11億8000ユーロで、前年比15%増と2けた成長を維持している。
 一方、鈴木氏は日本IBMやJDAソフトウェア・ジャパンなどを経て、2015年にバイスプレジデント コンシューマー産業統括本部長としてSAPジャパンに入社。2018年1月に常務執行役員 インダストリー事業統括に就任し、以来全業種の大企業顧客を統括している。
 社長就任の抱負として鈴木氏は、「お客さまのデジタル変革になくてはならない存在となること」を挙げている。それを実現するには、「Customer First」「Co-innovation」「One Team」が重要だとしており、「Co-innovationは、SAPだけでなく多くのプレイヤーと共同で新たな発想を作り上げていくこと。One Teamは、SAPジャパンの社員が多様性を重視し一丸となって協力することだ」と話す。
 そして、特に重要だとするCustomer Firstについては、「顧客のデジタル変革へのジャーニーは、ソリューションを導入して稼働させるだけでは終わらない。むしろそこからが本当のジャーニーの始まりだ」とし、「稼働後にソリューションをいかに活用してもらえるか、期待通りの価値を提供できるかといった点に注力して組織運営する。顧客第一で活動するSAPジャパンでありたい」と述べた。
 また、そのために「顧客のSAPソリューション利活用の定着化を目指し、本番稼働後の運用を支援する体制を強化する」と鈴木氏。これは、2019年1月に組織化したカスタマーサクセス部門のことだ。現在約50人弱で顧客支援に取り組んでいるが、今年も引き続き体制強化に取り組むという。
■2020年は5つの分野を重視
 2020年に重視する分野として鈴木氏は、「ナショナルアジェンダ」「デジタルエコシステム」「日本型インダストリー4.0」「クラウド」「エクスペリエンスマネジメント」の5つを挙げた。
 ナショナルアジェンダについては、「日本の社会的課題を、SAPのサービスや製品を通じてさまざまなプレイヤーと共に解決する取り組みだ」と鈴木氏。
 その一例として同氏は、2019年に会津若松市にて中堅中小企業のデジタル変革を支援するため開設した「SAPイノベーションフィールド福島」や、大分大学 減災・復興デザイン教育研究センターと共同で取り組んでいる「防災・減災のための情報活用プラットフォーム(仮称:EDISON)」の実証実験などを挙げた。
 EDISONについては国内外から問い合わせが相次いでおり、「こうしたプラットフォームで社会課題の解決に貢献していきたい」としている。
 デジタルエコシステムについては、2019年に8月に開設した共創イノベーション施設「SAP Leonardo Experience Center Tokyo」をはじめとする基盤を活用し、「大企業、スタートアップ、アカデミア、NPO、公共機関など、さまざまなステークホルダーと共に新しいアイデアを創出していきたい」とする。
 日本型インダストリー4.0を推進するにあたっては、2019年11月に立ち上げたグローバル研究開発組織「SAP Labs Japan」の体制を拡充し、「日本固有の案件をグローバル製品に取り込めるよう活動する」と鈴木氏。すでに日本の顧客と、スマートファクトリーを実現するためのプロジェクトを進めることが決まっているという。
 クラウドについては、「去年日本でSAP S/4HANAを採用した顧客の6割がクラウドERPを採用するなど、オンプレミスよりクラウドを選択する顧客が多くなっている」として、「今年もS/4HANAはもちろん、オンプレミスソフトをSAPのマネージドサービスでクラウド運用するSAP HANA Enterprise Cloudにも注力していきたい」と鈴木氏。また、業界別のアプローチや、さまざまな分野のSaaS型クラウドソリューションの提供にも力を入れるとしている。
 エクスペリエンスマネジメントについては、2019年1月に買収が完了したクアルトリクスを中心に進める。エクスペリエンスマネジメントについて鈴木氏は、「ERPを通じ、いつどこで誰が何を購入したかは把握できるが、なぜ購入に至ったのかは仮説を立てるしかなかった。その『なぜ』を定量化してデータ化し、分析してインサイトを与えることで、より消費者に共感してもらい、ロイヤルティーを高めて売り上げ向上に結びつける取り組みだ」と説明する。
 このエクスペリエンスマネジメントを、消費者に対してのみならず、従業員、製品、ブランドに対しても提供するのがクアルトリクスのソリューションで、「SAPがERP市場を確立したように、エクスペリエンスマネジメントの市場も新たに立ち上げる」と鈴木氏は述べている。
■現社長から新社長へのタスキリレー
 新社長の人事は1月に発表され、現在は福田氏から鈴木氏への引き継ぎ期間となる。新社長となる鈴木氏について福田氏は、「極めて顧客志向が強く、現場を熟知しており、テクノロジーをビジネス上の成果にどう結びつけるか理解している人物。また、5年という十分な月日をかけてSAPジャパンのカルチャーに馴染(なじ)み、社内の信頼やネットワークも構築しているため、理想に近いかたちでバトンタッチできる」と高く評価している。
 後継人の選定プロセスについては、「退任者が後継人を指名するという形式はとっていない」と福田氏。こうした日本特有の指名プロセスに対し、福田氏はガバナンス面での疑念を示し、「世界で見ると極めてレアな手法だ」と話す。福田氏は、日ごろの後継者マネジメントとして、「候補者を皆で共有しながら議論し、時間をかけて成長も支援した上で、複数名を推薦する形を取っている」と説明。こうして複数名が推薦された後、後継者選定プロセスによって鈴木氏が選ばれたという。
 すでに福田氏は、4月1日付で富士通 執行役員常務に就任することが明らかになっており、同社でもデジタル変革を推進する役目を担う。福田氏は、2012年のSAPジャパン20周年の際、同社が掲げた「ニッポンの未来を現実にする」というタスクフォースにも取り組んでおり、「この気持ちには変わりなく、今後も日本の未来に貢献したい。むしろこの思いを持つ人たちが、さまざまな場で同じ方向性を目指す方がいいと感じた」と、退任の理由を述べている。
 なお、新卒で入社して以来、長年勤めたSAPを離れることになる福田氏は次のように語った。「いまSAPジャパンは非常にいい状態にあり、強いリーダーシップも存在するため、心配なくSAPを卒業して次の仕事に専念できる。23年間育ててもらったSAPの仲間や顧客、パートナーには感謝しかない。目指す方向は変わらないため、立場が変わってもSAPを応援しつつパートナーシップを組んでいきたい」。

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