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日本HPが初の国内年間トップシェア獲得。軽量2in1「Dragonfly」投入や盤石の体制が奏功(Impress Watch)

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日本HPが初の国内年間トップシェア獲得。軽量2in1「Dragonfly」投入や盤石の体制が奏功
[元記事]
 日本HPが、初の国内年間トップシェアを獲得した。IDC Japanが発表した2019年1~12月の国内PC市場調査によると、日本HPは18.2%のシェアを獲得。ブランド別で首位となった。外資系PCメーカーが、年間トップシェアを獲得するのははじめてのことだ。【この記事に関する別の画像を見る】 本コラムでは以前に、2019年第1四半期(2019年1月~3月)に、四半期集計ながら、日本HPが外資系PCメーカーとして、初のトップシェアを獲得したことを報じた(国内PCメーカーが史上初の首位陥落の衝撃! Intel製CPU供給問題が業界勢力図を変えた参照)。
 その後、日本HPは、第2四半期(2019年4月~6月)、第4四半期(2019年10月~12月)もトップシェアを獲得。第3四半期(2019年7月~9月)は富士通クライアントコンピューティング(FCCL)にトップシェアを譲ったものの、3四半期にわたるトップシェアの獲得により、年間トップシェアを勝ち取った格好だ。
 とくに法人向け市場においては、5四半期連続でトップシェアを獲得。年間でも22.4%となり、2年連続でトップシェアを獲得したという。
 また、個人向けPC市場ではシェアは7%となり、6位にとどまるが、前年から1.7ポイント上昇。そのなかで、個人向けコンバーチブルPCは前年比2倍の販売台数となり、シェアも24.9%から、45.1%へと拡大。この分野ではトップシェアを獲得した。
 2019年の国内PC市場は、Windows 7のサポート終了によって、過去最大の年間出荷台数を記録。市場全体で前年比45.7%増という高い伸びを見せた。その一方で、Intel製CPUの供給が、旺盛な需要に追いつかず、PCメーカー各社の生産、出荷に影響をおよぼすという状況にも陥った。そうしたなかで、日本HPが国内トップシェアを獲得したことには、大きな意味がある。
 実際、日本HPは、前年比82%増という業界全体を大幅な上回る成長を遂げており、過去最高の出荷台数と、CPU不足という明暗2つの動きがある状況のなかで、見事な舵取りをしたと言える。
■PC事業を支える「東京生産」が大きく寄与
 では、日本HPの国内トップシェア奪取は、なぜ成し得たのだろうか。
 日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括の九嶋俊一氏は、国内トップシェアの獲得には、いくつかの要因があるとする。
 1つは、日本でビジネスを成長させる基盤が整ってきたことだ。その最たるものが、1999年7月に稼働して以来、20年目の節目を迎えている「東京生産」である。
 2016年6月には、現在の東京・日野の「東京ファクトリー&ロジスティックスパーク」に、生産と物流拠点を統合するかたちで移設。従来の昭島での「東京生産」体制では、増産に対応するにはキャパシティが限界に達しつつあった課題を解消。2年間から入念に準備を行なってきた結果、前年比約1.8倍という出荷台数の拡大にも対応できる体制を整えることができたのだ。
 東京生産では、さまざまな要求仕様に応える柔軟なCTOや、顧客に近い環境での生産により、5営業日という短納期を実現。国内生産ならではの高品質も特徴となっている。これが、日本HPのPC事業の拡大を下支えしている。
■デザイン性に優れた軽量2in1「HP Elite Dragonfly」が高評価
 2つ目が、デザイン性の高いPCなど、日本のユーザーにも評価される製品が出揃ってきた点だ。
 2015年に、サーバーやストレージなどの事業を行なうヒューレット・パッカードと、PCやプリンタの事業を行なうHPに分離。この結果、HPでは基幹事業に位置づけられることになったPC領域への投資が、従来以上に積極的になり、デザイン性に優れたPCや、堅牢性やセキュリティを強化したPCなどが相次いで登場。市場の声やニーズを反映し、その結果、市場から高い評価を得る製品が増加している。
 なかでも、市場の声を反映した製品として最たる例が、日本の市場向けに開発したと言われる「HP Elite Dragonfly」だろう。
 欧米では、1.2kgであれば「軽い」と言われるが、電車などでの移動が多い日本では、1kgを切ることが、「軽い」とされる最低条件となる。日本のPCメーカーから、1kgを切るモバイルPCが数多く製品化されていることからもそれは明らかだ。
 日本HPの九嶋専務執行役員は、「働き方改革の浸透により、モバイル活用やテレワークでの活用が増えたり、働く女性の比率が高まったことで、より軽く、よりスタイリッシュなノートPCが求められたりするようになってきた。HP Elite Dragonflyは、こうした日本からの要望をもとに、日本市場向けに開発したビジネスノートPCである」とする。
 HP Elite Dragonflyは、999gの重量を実現。「日本の要望を反映した、日本発の1kgを切るビジネスコンバーチブルPC」と位置づけている。
 バッテリ駆動時間は最大24.5時間。Wi-Fi6や4G LTEにも対応。独自テストに加えて、米軍調達基準の「MIL-STD 810G」に対応し、振動、落下、粉塵、凍結/解凍などの19項目のテストをパス。指紋認証や顔認証など、最大3つの要素での認証を可能にしたり、ボタンを押すだけで横からの視線を遮断し、覗き見を防止するといった機能も搭載している。
 「軽さだけを追求した製品ではない。日本市場で求められる軽さに加えて、海外市場で求められる堅牢性も実現。バッテリ駆動時間やセキュリティ対策においても、高い水準で達成している、バランスの取れたPCとなっている」と胸を張る。
 じつは、「Dragonfly(トンボ)」というネーミングにもこだわりがある。トンボと言うと、軽さをイメージするが、それだけを捉えたものではない。
 約3億年前の石炭紀に、昆虫が空中へ進出したさいに、いち早く誕生したものの1つに、「メガネウラオオトンボ」がある。まだ鳥がいない時代にも悠々と空を飛んでいたのが「トンボ」であり、それを指して、「新しい世界に飛び出すもの」として、あるいは「進化の象徴」として認識されることも多い。
 HP Elite Dragonflyは、新しい働き方を実現するためのPCというコンセプトで開発されており、その点からも「Dragonfly」の名前がつけられることになったという。
 さらに、日本においては、トンボは「勝ち虫」とよばれ、縁起物と位置づけられたり、前にしか飛ぶことができず、退かないという習性を持つことから、「不退転」の意味を持つ昆虫としても捉えられている。Dragonflyは、新たな市場における「不退転の決意」を示した製品ということもできるだろう。
 一方、HP Elite Dragonflyのほかにも、主要モデルにおいては、米軍の調達規格である「MIL基準」をクリアしたり、米国防総省が調達基準の1つに定めたセキュリティガイドライン「NIST SP800-171」に準拠した製品を投入。HP SURE SENSEやHP SURE CLICKといった独自のセキュリティサービスの提供も差別化となっている。
 日本HPの九嶋専務執行役員は、「もっとも高いセキュリティを提供できるのが日本HPのPC」と自信を見せながら、「日本において、『日本HP=セキュリティ』という認知度をもっと高めていきたい」と意気込む。
 さらに、2019年9月には、Xenプロジェクトの創始者であるイアン・プラット氏などが設立したBromiumを買収。仮想化技術をベースにしたユニークなセキュリティ技術を提供。「封じ込め技術という、米国政府や重要インフラセキュリティが採用する新たなセキュリティの潮流にも対応している」とする。
 今後、HPが提供するセキュリティ製品群を強化するなかで、これが日本でも提供が開始されるようになる。
 このように、デザイン面でも、セキュリティ面でも、魅力的な製品が登場しているのが、2019年の日本HPであった。
 日本HPの九嶋専務執行役員は、「デザイン、セキュリティ、コラボレーションという3つの柱を掲げ、その観点から、PCを進化させる投資をしてきた。その成果が出ている。特定の領域だけに特化しない、もっともバランスが取れたPCをラインナップしているのが日本HPである」とする。
■安定したIntel CPUの供給とセキュリティ面での評判
 3つ目には、2019年は年間を通じて、Intel製CPUの供給不足が課題となるなかで、日本HPはグローバルでの調達力を活かすとともに、日本市場に対して、安定した供給体制を実現。これがシェア拡大につながったと言える。それは、前年比1.8倍という生産量を達成したことからも明らかだ。
 ここでは、販売パートナーとの連携強化も寄与している。PCの製品力が高まったり、東京生産のメリットが浸透したりといったことを背景に、日本HPの製品を取り扱いたいとする販売パートナーが増加。
 さらに、セキュリティ面で評価されている米国PCメーカーの製品を取り扱いという販売パートナーが増えたことも、日本HPには追い風となった。いわば、日本HPの製品を積極的に扱いたいという販売パートナーの増加とともに、より緊密な関係を取る販売パートナーが、この1年で増えてきたというわけだ。これは売り逃しを防止する点でも効果があった。
 「CPUの不足から、PCの納期が遅れる場合があったが、販売パートナー各社が、納期や機種に関して、お客様としっかりと調整をしてもらった結果、大きな混乱がなく販売をすることができた」(九嶋専務執行役員)とする。
 こうしたさまざまな要素が、日本HPの初の年間ナンバーワンシェア獲得につながっている。
■2020年はシェアは追わないがシェアは渡さない
 では、2020年に、日本HPはどんな取り組みを行なうのだろうか。まずは、2年連続の国内ナンバーワンシェアへのこだわりを聞いてみた。
 日本HPの九嶋専務執行役員は、「トップシェアを追ったり、出荷台数を増やすことをゴールにすることはない」と前置きしながらも、「デザイン、セキュリティ、コラボレーションに投資を続け、魅力的なPCを投入し続けることや、さらに品質を上げ、安定した供給体制を敷くこと、パートナーとの緊密な関係を強化することに取り組む。その結果として、トップシェアを継続するということにつながればいいと考えている」とする。
 シェアは追わないとしながらも、一度奪取したトップシェアは手放さないという、強い意思も見え隠れする。
 その日本HPは、2020年の国内PCビジネスにおいて、どんなところに力を入れるのだろうか。
 その1つ目として、日本HPの九嶋専務執行役員が最初に挙げたのが、「セキュリティ」である。2020年は、東京オリンピック/パラリンピックが開催され、日本の重要社会インフラや企業に対するサイバー攻撃が増加すると見られている。
 また、2020年からは、日本国内でも日本版NIST SP 800-171(新防衛調達基準)が導入され、多くの企業がサイバーレジリエンスの対応を迫られることになる。
 サイバー攻撃者は日々進化しており、その手口もじつに巧妙になっている。日本HPでは、TV CMなどを通じて、「世界でもっとも安全なビジネスPC」というメッセージを発信しているが、Sureシリーズと呼ばれる

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