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5G無制限「条件付き」ばかりの理由(アスキー)

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5G無制限「条件付き」ばかりの理由
[元記事]
キャリア各社の5Gプランが出そろった。注目は「データ無制限」だが、期間や内容を限定する「条件つき無制限」ばかり。需要が読めるまでの様子見といえそうだ。【もっと写真を見る】

 国内大手3キャリアが5Gサービスの開始を正式発表し、ドコモは3月25日、KDDIは26日、ソフトバンクは27日に、エリアをかなり限定した形で始まることになりました。
 
 いずれの発表会も新型コロナウイルスの影響でオンラインでの開催になったものの、3社それぞれの方向性の違いが明らかになりました。最初に筆者が注目したのは「条件付きの無制限」です。
 
■各キャリアの5Gは「条件付き無制限」
 5Gに期待したい要素の1つとして「無制限」があります。これまでも無制限をうたうMVNOやモバイルWi-Fiルーターのプランはあったものの、通信速度はあまり期待できませんでした。これに対して大手キャリアの5Gサービスには十分な帯域があります。
 
 5Gの発表で先陣を切ったソフトバンクは、4Gの大容量プランで導入した「動画SNS見放題」を5Gでも継続します。データ消費の大半がYouTubeなどの動画であることを考えれば、無制限にかなり近いサービスといえるでしょう。
 
 KDDIは4Gの「auデータMAXプラン」でスマホのデータ無制限を実現したものの、テザリングや海外ローミングには20GBの制限がありました。5Gではコンテンツをバンドルした上位プランでは容量が増え、最上位の「ALL STARパック」では80GBに拡大しています。
 
 これに対してドコモは、国内での「データ量無制限キャンペーン」を発表しました。5Gだけでなく4Gも、スマホ単体だけでなくテザリングも含め、当面の間は完全に無制限となっています。
 
 5Gプランを真っ先に契約するのはヘビーユーザーが多いと予想されるため、ドコモのキャンペーンは負荷テストとしての意味もありそうです。「ドコモの無制限はどこまで続くか」に業界全体が注目しています。
 
■「完全無制限」に慎重になる理由
 各キャリアが発表した「無制限」の中身を見ていくと、ドコモは期間限定の可能性があり、KDDIはスマホ限定、ソフトバンクは動画SNS限定、4Gサービスを始める楽天は自社エリア限定と、すべて「条件付きの無制限」となっています。
 
 完全な無制限ではなく条件付きになる背景として、無制限のサービスが実際にはどれくらい使われるのか、予想することの難しさがあるようです。
 
 たとえば5Gに期待される用途の1つに、固定回線の置き換えがあります。ドコモが発表したシャープ製のモバイルルーターは、固定回線がない場所でのクリエイティブやビジネス用途を想定しています。
 
 こうした用途では、ルーターにぶら下がるデバイスの数によって使用量は大きく変わってきます。最近ではテレワークによるビデオ会議が増えているように、社会状況も変化しつつあります。
 
 また、一部のユーザーが大量の帯域を占有することで、他のユーザーの通信に支障が出る場合もあるようです。ライブ動画のアップロードを続けるような用途以外にも、Windows Updateのようにバックグラウンドで走る処理もあり、通信事業者を悩ませています。
 
 もし5Gを「完全無制限」として提供し、後になって「やっぱり無理でした」と取り下げることはかなり難しく、各社ともに慎重になっていることがうかがえます。
 
■5Gのエリアは限定的、普及はいつ?
 5Gサービスの開始時点では、つながるエリアはかなり限られています。2021年には全都道府県に展開するとみられるものの、まずは県庁所在地の中心部だけ、といった具合になりそうです。全国展開は2022年以降と考えてよいでしょう。
 
 端末については、大手3キャリアのハイエンドAndroidスマホの新機種はどれも5G対応になりました。ただ、5Gを活かせる場面は限られるため、急いで買い替える必要はありません。むしろ4Gスマホを安価に入手できるタイミングを狙ったほうがよいでしょう。
 
 5Gの普及が加速するタイミングとして、最初に期待したいのはiPhoneの動向です。2020年秋には5Gに対応した新型iPhoneの登場が期待されます。5Gを意識するのは、iPhoneの動向を見てからでも遅くはないでしょう。
 
 楽天の攻勢も始まります。楽天は4月に4Gの商用サービス、6月に5Gサービスを予定しており、自社回線エリアの無制限が特徴です。今後、エリアが広がれば広がるほど無制限で使える人が増え、既存キャリアをじわじわと脅かす存在になりそうです。
 
文● 山口健太 編集● ASCII

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