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依然としてメジャーリーグ2020年シーズン開幕の目処が立たないなか、地元紙のニューヨーク・デイリーニュースが来季の田中将大の去就に注目している。
同紙は現地4日付で電子版に『マサヒロ・タナカのヤンキースでの時間は既に刻一刻と少なくなりつつある』と題した記事を掲載し、次のように報じている。
『マサヒロ・タナカは力強いスプリング・トレーニングを送っていた。彼は8回2/3を投げ、11奪三振無四球とし、オフシーズンに骨棘を除去したことで好感触を得ていた。
右腕は3月8日の日曜に3回2/3を投げて無失点としたが、ヤンキースファンが彼を見たのはこれが最後となり、その後は新型コロナウイルスのパンデミックにより、野球を始めとする世界的なシャットダウンを余儀なくされた。
ヤンキースのユニフォームを着たタナカを見るのは、あれが最後となるのだろうか?そうでないことを願う。
MLBは公衆衛生当局、選手、審判、そして放送事業者と共に、2020年中に何とか野球のシーズンを開幕させようと努力しているが、今季のプレーの有無にかかわらず、今年はタナカとの7年契約の最後の年となるのである。
こうした未曾有の事態のなか、ヤンキースはタナカのように2020年の冬にフリーエージェントとなる予定の選手について、決断を下さなければならない。
11月に32歳となるタナカについて、議論の余地は大いにある。
母国の日本で若きスター選手だったタナカは、MLBへやって来た当初、かなりの力量を見せた。
MLBでの最初の20試合を13勝5敗とした彼は、防御率2.77でオールスター出場を果たした。しかし、これにより、彼は内側側副靭帯(UCL)に部分断裂を負うこととなった。
トミー・ジョン手術ではなく、肘のリハビリを選択したタナカは、そうした支配的なパフォーマンスを連続して見せることはなくなった。
そのかわり、彼は“大舞台に強い投手”としての評価を不動のものとした。長年にわたり、彼はプレーオフでヤンキースファンから最も信頼される投手となってきたが、これにはそれなりの訳がある。